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摂食障害
【摂食障害】
分類と診断基準は「こころの健康事典」(町沢 静夫 著/朝日出版社/1999年)によります。「こころの健康事典」による診断基準は、米国精神医学界による診断マニュアル「精神疾患の診断と統計の手引き」(DSM)に基づくものです。
「拒食症」と「過食症」は別のものとして扱われていますが、実はきわめて近い関係にあり、時には拒食症から過食症へ、あるいは反対に過食症から拒食症へ移行することもあります。
アメリカでは思春期や青年期の女子の約4%にみられ、年々増加し、若年化する傾向にあります。もっとも発症しやすいのは10代半ば頃で、思春期の女声の0.5〜1%は発症するといわれています。
拒食症はさらに2つに分けられています。一つは過食発作(発作的に暴食する)がともなわない「制御型」、もう一つは過食発作をともなう「むちゃ食い/排出型」です。2番目のタイプは過食発作が起こるたびに吐いたり、下痢や利尿剤を使ってまで体重を減らそうと試みます。
【診断基準】
1. |
体重が増えるのをいやがる強い衝動があり、標準体重の85%以下までやせてしまう。 |
2. | それほどやせていても、なお体重が増えることを極端におそれる。 |
3. | 極端にやせているにもかかわらず、やせていると認めない。 |
4. | 生理が止まる(初潮後の女性の場合) |
※標準体重=身長(m)の2乗×22
過食症[神経性大食症]
Bulimia
Nervosa
「過食症」は拒食症よりも一般的によく見られる摂食障害です。同じ摂食障害でも、拒食症に比べると人格障害の合併率が高いものです。またアルコール依存症、うつ病、パニック障害も合併しやすい障害です。
【診断基準】
1. | 次のようなむちゃ食い(暴食)を繰り替えす。 |
(1) | 普通の人が食べるのよりも明らかに多い量を一度に食べる。 |
(2) | 「食べずに入られない」「食べるのが止められない」といった強い衝動がある。 |
2. | 太らないように絶食したり、自分で吐いたり、下痢や利尿剤などを使う。 |
3. | むちゃ食いと2のような症状が一緒に、平均して週2回、3ヶ月以上続いている。 |
4. | 体型や体重のことで自分を評価しすぎる。 |
5. | 拒食症の症状がある間は、過食発作があっても過食症とはいわない。 |
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